オット・コート・ド・ニュイ ２００４年 フランス ブルゴーニュ赤 ７５０ｍｌ

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何年か前、これら兄弟達のワインを いちどきに試飲する機会がありました。
三者がそれぞれにおいしく、個性が異なります。弟のグロ・フレール・エ・スールは豪華で濃厚。妹のアンヌ・フランソワーはちょっと生真面目で可憐。
そして兄のミッシェルは弟妹に比べると地味で穏やか。
だけど、もう一杯欲しくなる。
なぜ？
その理由は バランスに優れ、香味がやさしく素直で変に突出する要素がないこと。
まるみと深さのあるワインなのです。

実はこの試飲会４０超のドメーヌが来日した催しだったのですが、ミッシェルのワインは際だっていました。
おだやかさ、バランスのよさで際立つとはすごいことだと思いませんか？無理せず自然体でおいしく飲めるワイン。

日本語で「すごくおいしいです。」と言ったら握手してくれた、ミッシェルの実直な笑顔を思い出しました。

オット・コート・ド・ニュイ ２００４年 フランス ブルゴーニュ赤 ７５０ｍｌ ３５００円税込み

ブログでも書いたのですが、２００４年のブルゴーニュはかなりお買い得です。
確かに２００５年のポテンシャルには及ばないですが、まだまだ未知数の部分がある２００５年より、すぐに楽しめる２００４は 良いです。
軽いヴィンテージということではなく、バランスが良いのです。
このワインを飲んでいただければ分かりますが、ブルゴーニュの地において比較的冷涼なオット（高台の意味）でこれ程の凝縮感があることは秀逸です。
どうしても、線の細く酸がたったスタイルになりがちです。
ただしミッシェルさんのスタイルは、はじめから果実味がでしゃばらないエレガントなスタイルです。
例えば、このアペラシオントップのジャイエ・ジルと比べると果汁の濃厚さではジルさん、香りの濃厚さではミッシェルさんに軍配を挙げますね。
イッキに数百本のワインを開けて飲み比べるとどうしてもエレガントなワインは見落としがちになりますが、じっくり数本で比べるとその良さが１００パーセント伝わる。こんなワインです。

香りの詰まり方と伝え方に真骨頂があるのです。