シャトー フォール ド ヴォーバン 1983年
オーメドック ブルジョワ級 フランス ボルドー 赤
オーメドックのマイナーなクリュ キュサック村にあるブルジョワ級シャトーです。近くにはシャトーラマルクがあります。ジロンド河に近く低地に立地するためワイン造りにはあまり適さないとされています。実際周囲に著名シャトーはありませんし、だいたいのワインが4〜5年で消費されます。
ところが、とんでもないワインがありました。 グラスに注ぐとエッジは完全なレンガ色、カベルネが熟成して放つスパイシーな香りが丸くなったメルロの優しい甘味に包まれて完全な熟成を遂げています。舌の上を転がるようにまとまった酸の味わい。全体のバランスのよさ、グランヴァンでもなかなかお目にかかれない品のいい美しい姿です。
まさに今ピークです。おそらくここ2年ほどこの状態が続くでしょう。
こんなワインがポツンと出て来るところがフランスワインの奥深いところなんですね。蔵出しされたばかりの物でちゃんと補酒した後リコルクされています。
セパージュはメルロとカベルネが半々です。
もっとメルロが多い方が違った意味で面白いワインが出来そうな気もしますが、(馬鹿なことをいいました)ああ、語るに落ちる。失礼しました。

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