コート・ド・ボーヌ白ワインの金看板グランクリュ、コルトン・シャルルマーニュです。
なんといっても安いのです。それには理由があります。
ドメーヌ・マリウス・ドゥラルシュはペルナン‐ペルジュレス村にあるドメーヌです。
ペルナン‐ペルジュレスというとあまりピンとこないと思いますが、コルトンの丘を挟んでアロース‐コルトン村の反対側にあるアペラシオンです。
あんまりピンときませんか(笑)。
ハッキリいって、いわゆるスター生産者はいませんし、日陰のアペラシオンなのです。
ところでこのアペラシオンにはコルトン‐シャルルマーニュがあるのです!
コルトン‐シャルルマーニュは超有名ですから、もちろんコルトン‐シャルルマーニュの名前で出荷されますので、ペルナン‐ペルジュレスはマイナーなままなのです(笑)。
このペルナン‐ペルジュレスにあるコルトン‐シャルルマーニュの区画はコルトンの丘の西側にあるため、評価が若干下がります。そのため現地価格は東向きのワインより少し安めなのですが、日本で販売されるとなぜか同じような高い値段で販売されます。輸入業者にとっては儲けやすい部分があります。なんたってコルトン‐シャルルマーニュといえば誰も文句言いませんから(笑)。
スイマセン脱線しました。
晩熟性のシャルドネは収穫が遅れることがしばしばありますから、秋の長い西日が良い結果をもたらすことがあります。一概に東向きが良いと言えないのです。ですからペルナン‐ペルジュレス側のコルトン‐シャルルマーニュが安いことに根拠がないと思います。
ロバート・パーカーの著書(今から15年前の『ブルゴーニュ』)では「向上しても、なお流行らないアペラシオン」と書かれてます(笑)。
この著書が書かれた頃ドメーヌ・マリウス・ドゥラルシュはフィリップ・ドゥラルシュが当主として腕を発揮しており、パーカーは「家族全員による気合いのはいった取組みと、農民的なワインつくり」を評価していました。現在は息子のエティエンヌが26歳にして、テロワールを追求したヴィニロンとして堂々たる風格のワインをつくっています。ドゥラルシュ家のDNAは受け継がれています。
このドメーヌの最高キュヴェのコルトン‐シャルルマーニュは、アペラシオンの美点を余すところなくあらわしたグレートワインです。
過剰な新樽のくどさがなく、豊かで明瞭な深い味わいと余韻の素晴らしさはニュースターと評価すべきです。
なんといっても良心的なのが嬉しいです!
ガンバレ!
でもあんまり有名にならないでね(笑)。
・10620円 / 税込

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