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フランス 白　南西地域 ジェランソン・セックA.C.750ml

ドメーヌ・コアペの最上級銘柄『ラ・カノペ』。もともと『シャン・デ・ヴィーニュ』だけだったような気がしますが(笑)、今や『シャン・デ・ヴィーニュ』はスタンダード・キュヴェ。そしてこの『ラ・カノペ』がトップ・キュヴェ。ドメーヌ自体の所有畑は40ヘクタールにもなったからこそですね。

もちろん、『ラ・カノペ』こそドメーヌ・コアペを代表するジェランソン・セックに間違いありません。

11月20日頃収穫、パスリヤージュしたプティ・マンサン100%で造られます。粒が小さく皮の厚いプティ・マンサンこそパスリヤージュに向いているそうです。

パスリヤージュとは樹上で葡萄果の糖度を上げる方法。樹上で透けるような飴色になったプティ・マンサン。その房を支える茎の部分に切れ込みを入れます。その切れ込みから樹液が溢れ、同時に葡萄果も凝縮される斬新なパスリヤージュ法です。なんでもアルザスのヴァン・ダンジュ・タルディブにヒントを得たとか。

樹齢30年以上のパスリヤージュされたプティ・マンサンはすぐ圧搾され、一年落ちのバリックで醗酵、10ヶ月ほど熟成されます。

トロッとした黄金色の液体は見るからに濃い(笑)。ドライ・レーズン、りんご、パイナップルの香りは優しく重厚。ハニーな香りの中には熟した果実がドライフルーツやコンポートのようです。でもレモンやライムを思わせるりんご酸がしっかり入っていますから、液体に重さが目立ちません。これが極上のジェランソン・セックのあるべき姿なのですね(笑)。

特別、貴腐が付いている感じはありませんし、いわゆる貴腐ワインとは違います。フランスのソーテルヌやドイツのトロッケン・ベーレンよりトカイ・アスーに近い印象です。

飲んで、素直に陶酔できるグレートワインです。

これほど甘く複雑な味わいの辛口ワインはありません(笑)。

ただ、合わせる食事は貴腐ワイン同様 フォアグラやブリオッシュですね(笑)。

※写真はイメージ