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南フランス　ルーションV.D.F. 750ml　赤

南フランスとは思えない品のある上質な味わい!
　
探していた旨味の溢れる南フランスのワインにようやく当たりました(笑)。
　
ブラインドで飲むと一瞬ロワール?解りません(笑)。
　
ほどよく完熟したカシスやブラックチェリー、レッドチェリー、スミレの果実味はひたすらフレッシュで複雑。程よい旨味があります。。透明感のあるタンニンは深みがありエレガント。口の中では立体的で、広がりが素晴らしい。ハーブのニュアンス、塩辛さが邪魔になりません。過熟した感もなくアルコール分は12.81%で収まっておりSO 2 は12mg / L 。全てに無理がなく雑味もない。

この2014年はカリニャンを除梗し全房のシラーとともにマセラシオン・カルボニックを10日間かけて行い、ワインを醪から抜いてから優しくゆっくりプレスしてプレスワインを取り出します。軽やかでありながら明瞭な印象からは、ほとんどフリーランジュースだけで造ったかのようです。そしてコンクリート・タンクで1ヶ月醗酵後、コンクリート・タンクで9ヶ月熟成してから瓶詰めします。SO2は無添加。最近流行りの『ヴァン・ナチュール』(笑)?クラシックでコストはかかっているのは確か。

このキュヴェ以前はシラー40%、カリニャン40%、あとグルナッシュとムールヴェドルを加えて造られていましたが、今回はシラーと半々。

2011年が調子が出るまでに4年かかりましたが、2014年はもう少し早く調子が出そうです。2017年の夏を越してから飲むのが良さそうです(笑)。まとまりが出て濃さが増し、深み迫力のあるワインにグレード・アップするはず。

容易に濃いワインが造れる南フランスの彼の地。でも逆に濃くて飲みやすいグローバルなワインばかりに…。タンニンばかり抽出したワイン。甘さと樽香でワインのランクを競う生産者。アメリカ人受けはするのでしょうが、日本人には飽きが来る(笑)。価格がそれなりにリーズナブルなら許せますが、最近は割りと高い。
　
許せん(笑)!
　
気候のアドバンテージを、旨味の抽出に傾けたワインを飲みたい!

そんな欲求を満たしてくれる本来的な良さを感じる稀有な南フランスワインなのです。
　
造り手でオーナーのジャン・フィリップ・パディエは、かつてあのゴービーの醸造長をしており、しかもブルゴーニュ出身だとか。府に落ちました(笑)。ちなみにキュヴェ名の『プチ・トーロー』は優しくて小さな闘牛。

生産地「カリス」はゴービーも所在する町の名前。アグリ川中流右岸、丘陵が迫るあたりです。

どうやら、ゴービーを中心にした仲間達は「Vin Fin de Calce」を目指しているようです。

目の離せない生産者です!